良いドラマーになるためのブログ

【プロドラマー・ドラム講師たいこもちのブログ ドラムネタは意外と少ないかも】

油断した

今日は自宅に歌い手さんを呼んでとある曲の仮歌を入れてもらうことになっていた。

自宅で前もって下準備を済ませ、狭い狭い機材部屋に歌い手さんを迎え入れる。あまりの狭さにかなり恐縮する。しかも今日はひどく暑かったのでエアコンをフル稼働させても全然効かない。狭くて暑い…最悪の環境である。

ひとしきりお喋りした後さっそく作業に入る。まずは曲を軽く聞いてもらう。トータル1分くらいの短い曲である。スムーズに行けば歌入れも15分くらいで終わってしまうだろう。

歌い手さんに「メロディ譜をください」と言われてちょっとだけ焦る。メロディ譜は無くてもいいかな、などと勝手に思い込んで用意しないつもりであったが幸い「自分用に1枚作っておくか」と念のため用意したものが手元にあり事なきを得る。歌い手さんが譜面に歌詞を書きこみ、歌入れ開始。

我が家にはWindowsMacがあり、そのどちらでも音楽が出来る環境にある。日頃は簡単な作業であればWindowsでこなし、きちんとデータを作るときはMacでじっくりと作業をする、といった使い分けをしている。今日は歌を録音するだけだったのでまずはWindowsで作業をすることにした。

軽く歌を録ってみる。

ん?どこからかジーッというノイズが発生している。自分が歌を録るときはこんなこと起こらなかったのになぜ本番になると起こるのだ!と機材を呪ってみても始まらない。歌い手さんにちょっと待ってもらってあちこちチェックするも原因が分からず。暑さとは別に冷や汗が噴き出す。

どうしても原因が特定できなかったのでMacで録音をする事にする。

さらに歌い手さんを待たせつつ、機材の設定を行う。WindowsMacを連携させて動かし、音はWindowsで鳴らしながら録音自体はMacで行うというやや面倒くさい作業を行うことにする。そんなこんなで設定は無事終了。

再度歌入れ開始。

ん?今度はチリチリというノイズがヘッドホンの左チャンネルから聞こえる。なんでだよ〜!今日までそんなノイズ一度も聞いた事がなかったのになぜ今日に限って…。けれどそのノイズは必ず聞こえるわけではなくフッと消えたりするのでその瞬間の狙って歌入れをすることにした。なんともスリリングな録音作業である。

一通りバーッと歌ってもらい、チェック。あとは細かい箇所を個別に直しながら録音していく。個別チェックも終わり、作業終了。トータルの録音自体は15分ほどだったので機材トラブルがなければ本当に15分で終わる作業であった。余計な時間がかかってしまった事を歌い手さんにお詫びしつつ駅までお送りする。

家に戻って録音後の編集作業を行う。録音された歌い手さんの声を確認しようとするとさきほどのジーッというノイズが邪魔をする。幸いそのノイズは再生の時にのみ発生しており、今日録音した歌い手さんの声は無事であった。ホッと胸をなでおろす。それにしても人をイライラさせる音である。

その後編集作業を進めつつ、自分の声の録り直しなどを行っているときにようやくノイズが発生するパターンを見つけた。

エアコンをつけるとノイズが発生するのである。

そこでハッと思い出した。我が家で使用しているオーディオインターフェースは低電圧時にノイズが発生する事を。以前マンションに住んでいるときも同じようなノイズトラブルに悩まされてあれこれ調べた結果、部屋の電圧が90Vほとしかなくそれが原因でノイズが乗ることが分かった。ネット上で調べると同様のトラブルに悩まされている人も発見した。

その時はすぐに秋葉原に行って怪しげな電気街でステップアップトランスを購入。トランス導入後はウソのように機材が調子よく動いてくれた。

その後現在の一軒家に引っ越してきたのだが、引っ越してすぐに電圧をはかったところきっちり100V来ていたので安心していた。トランスももう必要ないだろうとヤフオクで売ってしまった。現に今日まで低電圧絡みのトラブルに泣かされたことは無かったので油断していた。

けれど今日に限って猛暑でいつもよりも強くエアコンをかけたため電圧が97Vくらいまで落ちてしまった。そしてお約束のノイズ発生となったわけだ。

日本製の機材であればきっちり100Vなくても動いてくれるのだが、我が家の機材はアメリカ産でどちらかというと117Vくらいで一番調子よく動くような機材であるから97Vだとやっぱり元気が出ないようなのである。

呆れつつも原因が分かったのでMacで作業を進める間はエアコンを止め汗だくで作業を行い、一通りMacでの作業が終わってWindowsに移行してからはエアコンを効かせて涼しく作業を行うことができた。そしてさきほど作業が完了しこの日記を書いているわけである。

まさか以前泣かされたトラブルに再度やられるとは思わなかった。こんなことならステップアップトランスを売るんじゃなかったな〜、と後悔しつつ今後はこういったことのないように対策を立てようと誓うワタクシなのであった。