リスクという言葉
最近ネットでも報道でもリスクという言葉をよく目にするようになりました。
が、
この言葉にぴったりな日本語、ありませんかね。
単純に危険性と訳してしまうと、どうもしっくりこない。
一般的には、「ある行動に伴って(あるいは行動しないことによって)、危険に遭う可能性や損をする可能性を意味する概念」
みたいな説明がされています。
というわけで、あくまでも「リスクがある」というのは
危険に遭う可能性がある
損をする可能性がある
なんですが、これを
(ものすごく)危険である
と解釈してしまう人はそれなりに多い気がするんですよ。
だからついゼロリスクを求めてしまう。
けれど世の中のほとんどのものに関してゼロリスクなどはあり得ません。
例えば毎日お世話になっている火。
毎年火による事故で大勢の方が亡くなっています。けれど火を使わないことによる損失の方が大きいので我々は火を使います。
目の前にある食事ですら食べれば喉に詰まらせたり食中毒で死ぬ可能性があります。かといってずっと食べなければ栄養不足で死ぬ可能性があります。
つまるところリスクに関して0か100とかいう論議はあまり意味はなく、程度の問題であり、それをどこまで受け入れるかの問題だと思うんです。
原発の再稼働に関しても動かすリスクは福島の事故のことがありますので誰の目にも分かりやすいのですが、動かさないリスクの方は推定でしか語れないのでいまいちピンと来ません。けれど確実にリスクは存在します。
原発は動かしても動かさなくても相応のリスクがあります。あとはそのリスクを我々がどの程度受け入れる覚悟があるのか…
それを今問われているような気がします。