良いドラマーになるためのブログ

【プロドラマー・ドラム講師たいこもちのブログ ドラムネタは意外と少ないかも】

ペダルの踏み方【ドラム】

専門学校講師時代にどうしても学生にきっちり伝えられなかった技術が






バスドラムペダルの踏み方






です。





「カカトのバネを使うんだよ」と何回教えても正確に理解してもらえなかった苦い記憶があります。








学生に多かったのが、足全体を太ももの力で持ち上げて筋力で踏み込むというもの。





これは初心者が陥る典型的な誤解による間違った奏法なのですが、ドラム歴3年くらいの子でもこの奏法で演奏している人は結構多いです。





この奏法は単発で大きな音を出すだけならいいのですが、一曲通してこの踏み方ではすぐにバテます。また太ももの付け根が痛くなります。





さらに足を持ち上げた時に体のバランスが崩れるので、バランスを取るために持ち上げた足の対角線上に体重を移動しないと体幹を支えられません。





例)右足を持ち上げた場合は左のおしりに体重をかける





結果として演奏中に体がブレブレになってしまって安定した演奏はまったく出来なくなります。








その間違った奏法を矯正するためにあの手この手で教えて来ましたが、誰にでも伝わるような「これだ」という解説にはたどりつけませんでした。





ですがここ最近ようやく「これなら伝わるかも」というやり方を見つけたのでさっそくご紹介したいと思います。





簡単に言うとこれは





カカトを強制的に動かしてカカトのバネが足全体を跳ね上げる感覚をつかみ、その動きが出来たら自然とバスドラムが鳴るようになる




というものです。





実際に先日レッスンの時に撮影した動画があるのでチェックしてみてください。










ミソはすぐに正解を求めずに、きっちりと段階を踏む事です。



カカトを動かすだけの段階

カカトを動かしたら自然と音が鳴ったりする段階

意識的に音を鳴らせる段階

音量やタイミングをコントロール出来る段階



など一つクリアしたら次、またクリアしたら次という風に焦らずにマスターしていくことが肝要です。



ちなみにこの教え方をしたら小学校6年生の子がものの30分くらいで良い感じで連打を踏めるようになりました。



小学校4年生も概ね正しい足の動きをマスターしてくれました。




辺に理屈をこねずに素直にまずはやってみれば自ずと上手く行くと思います。





なおこの奏法から派生して「カカト→つま先」という連打もうちの教え子の小学生はマスター出来そうなので、16分音符の連打もとっとと教えてしまおうと思います。



「足のダブルは難しい」という先入観を持つ前に「出来て当たり前」という意識でトライさせればおそらくサクッとマスターしてくれると思います。



教え子が、ついさっきまで出来なかったことが出来るようになるのを見るってのは先生冥利に尽きますね〜^^