グリップに関する誤解
スティックの握り方について。
初心者の人達にありがちなミスとして
全てのショットを一つのグリップで押し通す
というのがあります。
私が知る限り最初のグリップとしてまずジャーマングリップから入る人が多いように思いますが、ハイハットを叩く時もスネアを叩く時もフロアタムを叩く時もライドシンバルを叩く時も全てジャーマングリップで処理する、みたいな初心者をよく見かけます。
これは理にかなっていませんし、第一体に優しくないです。
ジャーマングリップ自体は応用範囲の広い使い勝手の良いグリップですがそれでも万能ではありません。
叩く対象が変わったり、叩く位置が移動したり、音色やニュアンスを変化させたい場合は自然とグリップも変化します。
例えばハイハットをジャーマングリップで叩いている人でもライドシンバルでレガートを刻む場合は自然と親指が上のフレンチグリップになります。
スネアをジャーマングリップで叩いている人が前方のタムを叩こうとすると腕が少し伸びるので自然とアメリカングリップに近いフォームになります。
Mr.BIGのパット・トーピーはジャーマングリップの代表的なプレイヤーで、基本的なショットはジャーマングリップでこなしていますが、一曲を通して見ると臨機応変にグリップを変化させてその時々で最適なショットをしているのが分かります。
※『Colorado Bulldog』などでチェックしてみてください。
普段ジャーマングリップで練習している人は、並行して他のグリップ(フレンチグリップ、アメリカングリップ等)でも練習してみることとおすすめします。
たまに違うことをするのは気分転換にもなるし、同じフレーズでもグリップを変えるだけでニュアンスが変わったり音色が変わったりするというのは面白い発見だと思いますよ(練習パッドだとその変化は特に分かりやすいです)。
あとはリストショットの時と同じアドバイスになりますがとにかく
『動画などで上手な人のフォームを真似てみること』
が一番の勉強になりますね。
私もいまだにYoutubeで世界の超一流のプレイヤーの演奏は常にチェックしています。