先生を便利に使ってはいけません(笑)
専門学校時代にこんなやり取りがよくありました。
「先生、このドラマーのこのフレーズはどうやって叩いているんですか?」
「ほう、結構難しいね。Youtube動画チェックしてみた?どんな風に叩いてた?」
「あ、まだチェックしてません」
「お前なぁ…」
みたいなやり取りね。
「分からないことは人に聞く」というのはもちろん大切ですが、それを勘違いというか拡大解釈している人が多いですね。
先生は便利な参考書ではありません。自分で努力をせずに答えだけを求めるのは音楽に限らず何を学ぶにしても正しい姿勢ではありません。
それにもし質問した彼が手っ取り早く答えを知るために「手間を省こうとして」先生に聞いたのだったら、なおさらそれは大きな間違いだと言っておきたいです。
世の中には省いていい手間と省いてはいけない手間があります。ミュージシャンにとって「フレーズを解析する」という作業は絶対にやらなければいけない必須作業で絶対に省いてはいけません。
フレーズを解析するプロセスの中で頭を使って体を動かしてミュージシャンはものすごく成長します。フレーズ解析をやらずに答えだけを求めることはミュージシャンとして成長するチャンスを自らつぶしていることに他なりません。
分からないことがあったらそれはチャンスなんですから、是非自力で行けるところまでいってみてください。
それでもどうしても分からなければその時初めて先生に聞きに来てください。単に答えを教えてもらうだけの時とは先生のアドバイスが全然違う風に聞こえると思いますよ。