分岐点
誰しも楽器の練習をしていて「これが出来るようになってからすごく伸びた」という時期があったと思います。
自分の場合はどうだっただろうと思い返してみました。
・ハイハットをアップダウン奏法で叩けるようになった時
・ハイハットを4つ打つロックのパターンが叩けるようになった時(ドンパンドドバンドンパドッドパン)
・足のダブルが出来るようになった時
・ハイハットを裏拍で踏めるようになった時
など過去に自分のドラムの上達スピードが一気に加速した時期がありましたが、ドラム人生の分岐点と呼べるほど大きなポイントは
フィンガーコントロールとの出会い
でした。
大学時代に楽器屋でふと手にしたデイヴ・ウェックルの「Back to Basics」という教則ビデオで初めて指を使う奏法があることを知り、初めてリバウンドを活かすという本当の意味を学びました。
これは本当に雷が落ちるほどの衝撃でした。
それまではスティックをギューッとしっかり握り、リバウンドをほとんど利用せずに手首中心にコントロールをしていたため、手を痛めることもしばしば。ドラムを叩けば疲労困憊。でもそれを極めることが正しい道だと思っていました。
そんな誤った考え方を一気に覆してくれたのがこの教則ビデオ。だからからウェックルには感謝感謝なのです。あのまま行っていたら体を壊してドラムを断念していたかも知れないし、プロにもなっていなかったと思います。
そんなわけでウェックルの華麗なスティック捌きに魅せられてからは明けても暮れてもフィンガーコントロールの練習をしたように思います。車の運転中もずっとスティックを握ってトコトコやっていましたから(良い子のみんな、マネしないでね!)。
そしてある日突然「あ〜、これかぁぁぁぁ」と手がフィンガーコントロールを理解してから、劇的に自分のドラムが変わりました。
まず懸案だったダブルストロークが出来るようになりました。
全然疲れなくなりました。
手を痛めることもなくなりました。
あの頃は本当に毎日ドラムを練習していて楽しかったです。やればやるだけ上手くなっていく実感がありましたからね。それこそ普通の人より何倍もの速さで上達していたように思います。
もしあの時デイヴ・ウェックルの教則ビデオを手に取っていなかったら…
今頃全然別の人生を歩んでいたかも知れません。
ただし、反省点もあります。
教則ビデオというものがあまりにも自分にとってインパクトが大きかったので、その後教則ビデオコレクターになってしまいかなりの散財をしました。
ノウハウを学ぶことは大切ですが、学んだノウハウを習得し、さらにそれを実際の演奏でアウトプットして初めて意味を成します。
ノウハウ集めが目的化しては本末転倒なので気を付けましょう。
今はYoutubeに教則動画が多数アップされていて、それを見ているだけでも相当楽しいのですが、見ているだけでは上手くなりません。
当たり前ですけど、ちゃんと練習しないとね。
昨日は酔っぱらって練習をサボったので今日はちゃんとやります。