良いドラマーになるためのブログ

【プロドラマー・ドラム講師たいこもちのブログ ドラムネタは意外と少ないかも】

名誉の負傷

ってのは大袈裟ですが、ドラムを叩くと必ず体のどこかに傷が出来たりします。


8/14のライブでは久しぶりに左手薬指の付け根付近にマメが出来ました。普段は出来ませんがそのくらいハードに演奏したということですね。


そのマメが演奏中に潰れて皮がむけました。これだけでも若干ヒリヒリ痛いのですが、その日はパワーを出すためにスティックを逆さに持っていたのが災いしました。


スティックの先端部分って実はシンバルを叩くことでザクザクに削れてしまうんです。スティックを逆さに持つということはそのザクザクの部分を持つということです。


マメが潰れて皮が剥がれて中の肉が剥き出しになった部分にそのザクザクが直接グリグリと擦れて当たるところを想像してみてください。そりゃもうメチャクチャ痛いっすよ。(ワザと痛そうに書きました(笑))


さすがに演奏に支障が出るレベルの痛さだったので現場で応急処置をしました。都合よく絆創膏なんてないですから、その辺の機材に貼りついていたガムテープをちぎって曲間のMCの時に左手の薬指のところにグルグル巻きにしました。


あまりギチギチに巻くとスティックが握れなくなってしまうのでほどほどの緩さで巻くのがコツです。


これによってライブ最後までフルパワーで叩ききることが出来ました。ライブ中はアドレナリンが出ているので痛みを感じないで演奏することもありますが、今回の痛みはちょっとそのレベルを超えていたのでこういう対応をしました。



あと傷が出来る場所の定番と言えば、私の場合は両肩の後ろ部分です。


なんでこんなところに傷が出来るかと言うと、フルショットする時に手首をかなりの角度で返すのですが、その時にスティックの先端が肩に当たるのです。


特にスネアを叩く時、シンバルを叩く時に手首がしっかり返っているとスティックが肩に当たります。これはフォームが縮こまっていない印でもあるので、自分にとっては調子のバロメーターでもあります。


肩に傷が出来る時は調子の良い時です。


8/14のライブではノースリーブのシャツで演奏したこともあって、しっかりと両肩に擦り傷が出来ていました。


家に帰ってお風呂に入った時にお湯が滲みて「イテテテ」と初めて傷が出来たことに気づくのですが、この傷が付いていると「今日は良い演奏をしたなぁ」となんだかちょっとうれしくなります。



過去にシャレにならない傷もありました。


ある曲でスネアを両手で思いっきりバンと叩いたら右のスティックが折れ、こともあろうに折れた先端部分が高速回転してなんと右目を直撃したのです。


幸いまぶたの上からだったので失明などには至りませんでしたが、それでもかなりの衝撃だったために目が傷つき、ちょうど右目の視界が万華鏡のようになってしまいました。


その日はライブ後に車を運転して帰らなければならなかったのですが、右目を開けると信号や対向車のヘッドライトがキラキラしてしまって運転できなかったため、右目をつぶって左目だけでハラハラしながら運転しました。


あれは本当に怖い体験でした。


その後右目は回復しましたが視力は1.5から1.2へと落ち、今でも疲れてくるとものがボヤけるようになってしまいました。



ドラムは木の棒を持って思いっきり皮をひっぱたくという野蛮な楽器(笑)ですから実は怪我はつきものだったりします。それ以外にも気を付けないと手首が腱鞘炎になったり、腰痛になったり、体の痛みは常に付きまとうあまり体に優しくない楽器です。


けれど演奏している時の楽しさは何物にも代えがたいので、やっぱり止められないんですよね〜。


これからも怪我に気を付けつつ頑張りま〜す。