諦めなければ夢は必ず叶うという幻想
以前書きかけで止めていた文章を、ギタリスト佐々木君のブログに触発されて書きました。彼のように短くまとめる才能は俺には無いので長くダラダラいきます(笑)。
※主にプロミュージシャンを目指している人に向けて書いています。
諦めなければ夢は必ず叶う…
よく聞くセリフですが
幻想です。
いきなり身も蓋もない言い方ですいません(笑)。でもこれ真実なんで仕方ないです。
成功者=(夢を)諦めなかった人
ですが
(夢を)諦めない人=成功者になれる
ではありません。
そこを勘違いしている人が多い、というか勘違いさせるようなことを大人が言い過ぎることについては以前から疑問を感じていました。
諦めないだけで夢が叶うんだったら、今頃そこらじゅう成功者だらけになっているし、「夢を諦めないで」系の応援ソングは流行りません。
でも人一倍の努力を
すれば夢は叶うはず!
それも残念ながら真実ではありません。
日本人は才能や素質(先天的なもの)よりも努力(後天的なもの)を重んじる傾向があるように感じます。
ですが実際は
才能も素質もある人が
人一倍の努力をし
さらに運やタイミングなどの外的要因にも恵まれて
ようやく成功する
というのがほとんどのパターンです。
才能も素質も無い人でも努力すればその差を補うことが出来て夢が叶うなどという甘い世界ではありません。
そもそもその「努力をする」こと自体、普通の人は出来ません。
「いや、俺は努力しているけど成功しないんだ」という人、申し訳ないですがそんなものは努力のうちに入りません。
成功した人達の努力というのは普通の人達の努力など比べものにならないくらい遥かに上を行っています。「え〜っ?そこまでやるの?!俺には絶対無理…」とかいうレベルの話です。
楽器の練習を毎日12時間やるとかいう話です。
しかもそれを当たり前のようにやっていたり、なんだったら本人がそれを努力と思っていないケースがほとんど。
我々が「ものすごい努力」と思っていることが彼らにとっては毎日の歯磨き程度のことだったりするんです。
でもあの有名ミュージシャンは「自分には才能がないから努力した」って言ってたよ
あのね…
そういうプロの言うことを
真に受けてはいけません(笑)
一つは謙遜で言っているパターン。
もう一つは本人が自分の才能に気付いていない(意識していない)パターン
が、あるのです。
我々から見て明らかに才能も素質もある人が全然それを意識してなくて、本人は実はコンプレックスの塊で猛烈に練習しているケースって結構ありますよ。
音楽雑誌など有名プロのインタビューを読む機会も多いと思いますが、「そっか、努力しだいで俺もなれるんだ」と勘違いしないように。
一言で言えばプロってのは通常の感覚ではなれないのです。もうちょっと言えば
アタマおかしくなければなれません(笑)
だって、そうでしょ?
音楽って基本的には「聴くもの」であって、せいぜい趣味で楽器を演奏するくらいが普通の感覚です。音楽で食って行こうなんてまともな感覚があったら普通選びません。
ミュージシャンで稼げる確率
サラリーマンで稼げる確率
を比べたら圧倒的にサラリーマンの方が高いでしょ。なのにわざわざ確率の低い方を選ぶなんてどう考えてもアタマおかしくなければ出来ない話。
プロのミュージシャンというのは多少の差はありますが基本的にアタマがおかしい人達の集まりです(笑)。普通の感覚が欠如しているんです。
だから才能も素質もないと自覚しているアナタ!
その判断能力は極めて正しい!
そういうマトモな人は是非定職に就いて趣味で音楽をやることをおススメします。
絶対にその方が幸せになれます^^
■追記
イチローの言葉
ぼくは天才ではありません。
なぜかというと自分が、
どうしてヒットを打てるかを
説明できるからです
↑こういうのを真に受けてはいけない、ということです(笑)。
天才は基本的に自分が天才であることに気付いていません。
イチローが天才であることは本人以外誰もが分かっています。