上達が早い人2-(その2)
(その1)からつづく
上達速度を上げるための「練習時の意識の置き方」「意識を向けるポイント」について解説しています。
■意識の効果
脳をフル回転させて意識を自分の体やスティックの動きに集中させて練習をしていくとどうなるでしょうか。
脳は次第に学習し、ついには
「無意識にそれが出来る」
ようになります。
「最初は手足がバラバラに動かず8ビートすら満足に叩けなかったのにいつの間にか意識しなくても叩けるようになってしまった」という経験は誰しも覚えがあるはずです。
高い集中力を持って意識しながら練習するとその無意識状態までの到達時間が短くなります(経験談)。
逆にダラダラやっているといつまでたっても無意識に出来るようにならなかったり、無意識に出来るようになったとしても完成度の低い状態(出来たつもりの状態)で体が覚えてしまうおそれがあります。
上達が早い人というのはチェックポイントに意識を向けて高い集中力で取り組んでいるので同じことをやっているように見えて実は非常に効率よく上達するプロセスをこなしていたりするのです。
■意識の向ける時の注意
通常1つの課題の中に複数のチェックポイントがありますが、練習初期の段階でいきなりそれらのチェックポイント全てに同時に意識を配りながら練習するということは出来ません。
初めてその課題に取り組む場合、仮に3つのチェックポイントがあるとしたらまずは1つに集中し他の2つはいったん捨てます。
そしてその1つが無意識に完璧に出来るようになったら次のチェックポイント、また次のチェックポイントもクリア出来たら次のチェックポイント、のように順を追って課題を一つずつつぶしていきます。
一度に全部クリアしようとすると結局注意力が散漫になって望むような結果が得られずに終わることが多いです。
中級者以上になると最初から意識を分離してチェックすることが出来るようになっているはずなので、一度に複数のチェックポイントをクリアするような課題攻略をしても構いません。
■終わりに
集中力を長時間持続することは難しいので、練習初期においては「短い時間の集中」で構いません。(30秒~1分くらいで十分)
その代り集中すると決めた間だけは絶対に集中を途切れさせないようにしてください。
そして集中する時間が終わったら今度は精神をリラックスしてあげてください。メリハリが大事です。
レッスン時は先生がいろいろとチェックしてくれますが、個人で練習をする時はあなた自身が先生となって厳しい目で、厳しい耳でチェックする必要があります。
そのためにもしっかり集中力を持って取り組みましょう。
ダラダラと長時間練習するよりもよほど上達の速度は上がると思います。