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良いドラマーになるためのブログ

【プロドラマー・ドラム講師たいこもちのブログ ドラムネタは意外と少ないかも】

CDは売れない時代5

「CDは売れない時代1」で、こちらのブログをご紹介しました。

 

未だにCD買ってと嘆く音楽業界の末期症状

概ね、このブログ主さんの主張には賛同しますが、同意出来ない部分もあります。

>制作費がかかるっていうのもほんとうんざりする。
>金と時間がないといい作品作れないのか。
>もちろん金と時間をかければいい作品になる可能性は高い。
>でも曲自体がダサかったいくらそこに金と時間をかけても売れるわけがない。
>音楽に限った話ではなく、金と時間がないといい作品は作れないというのは、
>クリエイターの傲慢にしか過ぎない。
>そんなに金かかるならパトロンみつけろって話。


この言い方はちょっと乱暴だと思うんですよね。

確かにお金をかけずにいい作品を作るアーティストはいます。パソコン1台で自宅で一人で作業して曲を作る人も珍しくありません。そういう人ならば経費はかなり抑えることが出来るでしょう。

 

けれど世の中そういうタイプのクリエイターばかりではありません。特に音楽の場合は複数の人の手(ミュージシャン、エンジニア)にかかって初めて作品として世にでるケースがほとんどです。

 

スガシカオさんの場合ですと、やりたい音楽を表現するためにはどうしてもバンド形態でのサウンドが必須となります。

 

自分のスタイルを貫くためにミュージシャンを集め、専用のスタジオを借り、専門のエンジニアに録音してもらうと自宅でパソコン1台で作品作りを完結させてしまう人に比べれば、どうしても何倍ものお金がかかります。


「じゃあ、そんな金と時間のかかるスタイル(やり方)は捨てて、別のやり方で作品を作れ」と言う人もいるかも知れません。

 

けれどはアーティストという人間はおしなべてそんなに器用ではないのです。作りたいものは「自分のやり方」でなければ生み出せません。コストが安いから全く別の方法で、というわけにはいかないのです。

 

もちろん無駄なコストは極力かからないよう努力はすべきですが、自分の作品を形作る根幹の部分は妥協は出来ませんから、そこのクオリティをキープするためにはどうしてもお金がかかります。


「金と時間がないといい作品作れない」

 

という部分だけを切り取ってしまうとミュージシャン側が甘えているように受け取れるかも知れませんが、実際は

 

「(自分のスタイルを維持する最低限の)金と時間がないといい作品は作れない」

 

と言っているだけであり、しかもその金にしても90年代のような巨額の制作費を求めているわけでもありません。「クリエイターが傲慢だ」というのはちょっと違うのではないか、というのが私の意見です。


ただ以前はCDの売り上げで作品の制作費がねん出出来ていたが今は出来なくなったということについてはスガさんのように「CDを買って」と訴えるのではなく、別の方法で収益をあげる道を模索しないといけないと思っています。

 


■追記
もし、今回の話が

スガシカオの人気が落ちてCDが売れなくなっただけじゃねーの?」

ということであれば話はむしろ簡単でスガさん個人の問題で済むわけですが、今はこの手の話が音楽業界のあちこちで聞こえてきて、今売れている人達とて他人事ではありません。

 

音楽に携わる皆が考えなくてはいけないことだと思います。