セッティングには力量が出る
以前よく出演していた八王子の「Live Bar X.Y.Z.→A」での話。
※爆風スランプのファンキー末吉さんがやっているお店でファンキーさんご自身もちょくちょく出演しています。
で、THE LIBERATIONのライブがあった日のこと。
当日会場に入っていろいろとセッティングをするわけですが、ドラムは前日に叩いた人のセッティングのままになっていて、それを私が直すわけです。
試しにそのセッティングのまま座ってみるとね、これがまた面白いものでそのセットで叩いていた人の力量みたいなものが分かる時があるんです。
その日もセットに座ってみたら、これがなんとも叩きやすい。
特にタムの角度がまったく修正しなくていいくらいいい感じの角度に収まっている。
他のセッティングも私の好みとは違うけれど、なぜそのようにセッティングされているか一つ一つに理由やこだわりが感じられる。
「昨日叩いていた人は間違いなく上手い人だ。」
直感で分かるんですね。
THE LIBERATIONのボーカリストはお店のスタッフでもあるので前日のライブの出演メンバーを確認したら案の定
「昨日はファンキー末吉さんが叩いていました」
とのこと。
やっぱりね。ファンキーさんのセッティングはなんかこう気持ちが伝わってくるんだよなぁ。
上手い人はセッティングを見ただけでも分かります。
逆に下手な人も分かります。
レッスンや個人練習でサウンドスタジオノアなどのリハーサルスタジオを頻繁に利用しますが、スタジオに入ってまず最初にチェックするのがドラムセットのタムの揃い具合。
これはもう癖になってますけど、まずここを見るだけで前に叩いていたドラマーさんの技量がわかります。タムの高さ、角度が揃っていない時点で「あ、そういう人ね」と伝わってしまいます。
実際セットに座ってみるととタムはガチャガチャ、シンバルの角度も全く揃ってない。スネアもありえないほど傾いている...
これでどうやって叩くのよ...
初心者のうちは自分がどこにこだわったらいいか分からない、というのは理解は出来ます。
ただ最低限タムやシンバルの高さと傾きを揃えたりすることはできるはず。
まずは出来るところから手を付けていきましょう。そうやって(叩くことだけでなく)セッティングにもこだわるだけで叩きやすさが格段に変わりますし、それが上達のスピードアップにつながったりもしますので。