レターポットが動き出した(2)
【注】
レターポットが始まった当初は「換金機能は必要だ」との立場でした。その後いろいろと考えに考えた結果「換金機能はなくてよいのではないか」という結論に至りました。現在は「換金機能必要なし」の立場です。
(1)からのつづき。
レターポットは当初換金機能を持ったサービスとなる予定だった。そもそもの成り立ちが「贈るお金に時間を乗せる」だから当然といえば当然。贈られてきたレターが単なる文字ではなく「日本円として換金もできるサービス」であることは必然だった。
だが結果的に換金機能は持たせないことになった。
「換金機能がなかったら意味なくね?」と感じる人が多いことは予想できたはずなのに、なぜレターポットは換金できないサービスの道を貫こうとしているのか。その説明はこちらのブログを読んでみてほしい。(長文なので覚悟して読んでね)
このブログはレターポットが換金性がなくても十分機能することを説明する内容としてはもっとも丁寧でわかりやすく噛み砕いて書いてあるものの一つだと思う。これを読んだらなぜレターポットが換金できなくてもいいのかわかってもらえる確率はグンと上がる。
ただ、
いやだからこそ私は言いたい。
換金機能をレターポットに載せるべきだ
と。
それはこのブログが逆説的に示してしまっている。それは換金機能を排除したために
レターポットは理解してもらうのがメチャメチャ難しいツールになってしまった
からである。
ここまで長文のブログで懇切丁寧に解説しなければ理解できないような通貨(的なもの)を一般の人が好き好んで、しかもお金を払ってまで利用してくれるだろうか。かなり厳しいと思う。
「まず使ってみたらレターポットの価値はわかる」と言う人は多い。けれどその第一歩の「まず使ってみる」のハードルを超えさせることができない。
現にTwitterを見ているとレターポットに換金機能が載っていないことを理由に使うことを断念した人、換金機能なしのメッセージのやり取りに何の意味があるのかわからない人、他のメッセージツールと何が違うのかわからない人、などが続出している。
換金機能を載せなかったことでこういった「レターポットに興味を持ってくれた層(=レターポットユーザー予備軍)」をかなり取りこぼしている。利用者が少なければ「言葉で回る経済圏」構築の試みは失敗に終わる。((3)につづく)
※敬称略について
普段私は「西野さん」と書いていますがあえて「西野亮廣」とか「キンコン西野」と書くときがあります。スポーツ選手のファンがその選手のことを呼び捨てにする感覚に近いです。
※感想などレターポットでいただけたらうれしいです。