taikomochi流 ドラム譜の書き方2
前回からのつづきです。
■書く際の工夫3 ~欄外を活用~
最近は構成が凝っていて1番と2番でドラムパターンが違ったり、2番だけ1小節余分に多かったり(少なかったり)する曲も少なくありません。
そういう場合は厳密に言えばリピート記号やダルセーニョは使えないのですが、いちいちそういったことに律儀に対応していたら譜面がどエラい長さになってしまいます。
ですので私は「多少の違いは欄外への書き込みで対応する」ようにしています。
■書く際の工夫4 ~太字、色を効果的に使う~
視線の移動を最小限に減らしたとしてもリピートやダルセーニョなどではそれなりの距離の視線の移動が発生してしまいます。そこで移動の際に目的地を見失わないように、目的地を強調しておくことが多いです。
・リピートマーク、ダルセーニョマークを上からなぞって太字にしておく。(私はよく○で囲みます)
・呼応するマーク同士にマーカーで同じ色を付ける(リピート記号同士は黄色、ダルセーニョは赤など)。
・行き先を矢印で結んでしまう(ダルセーニョマークから戻るところまでグイッと矢印を書いてしまう人がいました)
あと私はリピート(ダルセーニョ)のところに小さく「to A」みたいに戻る先を書いておくことが多いです。「『A』であれば譜面の左上あたりだな」とか「『C』であれば譜面の左下あたりだな」とある程度事前に飛ぶ先の場所のあたりをつけることができますので譜面を見失う率がグッと下がります。
■書く際の工夫5 ~タイの活用・休符の活用~
例1)
8分音符・4分音符・8分音符が並ぶ「タタータ」というフレーズの場合
この場合私なら8分音符を4つ書いて(8分音符は2個ずつ連結)、2番目と3番目の8分音符をタイで結びます。その方がどこに拍があるかが把握しやすいからです。
例2)
16分音符と8分音符が交互に出てくる「タタータタータタータター」というフレーズの場合(ルパン三世のテーマの冒頭フレーズみたいな)
16分・8分・16分・8分・16分・8分・16分・8分と音符が連続で並ぶと私には非常に読みづらいのです。
そこで
16分・8分・16分 / 8分・16分・16分 / 16分休符・16分・8分
のように変えてしまうことがあります。(/はフレーズの区切り)
厳密に言えば休符を入れるのは音価を無視しているためズルなのですが、この方が拍が感じやすいので結構このように処理することがあります。
■最後に
譜面はきれいに使うものでは無く、自分が使いやすいようにどんどん書き込みをして使っていくものです。
その譜面が見やすく自分にとって一番ストレスが無い状態で演奏出来るように遠慮なくカスタマイズしていきましょう。
譜面は書かなければ書けるようになりません。書けるようにならないと読む方も強くなりません。最初はドラムマガジンなどの譜面を参考にしながらちょっとずつ真似して書いていってみてください。
なおドラムマガジンの譜面はフレーズ解析の意味合いがあるのでかなり細かく採譜してあります。あれを全部真似することはありません。上手く間引いて参考にする程度で十分です。
書いたら実際にその譜面を見て演奏をしてみてください。実際に演奏してみると書き込み過ぎや書き込み不足が分かると思います。私も以前は自分が書いた譜面が読めなくて困りました(笑)。
そういう経験を重ねると自分に丁度良い書き込み度合というものが分かってきます。
譜面が書ける(読める)ようになるとコピーのスピードが格段に上がり、叩ける曲数が飛躍的に増えます。良いことづくめですので是非マスターしてください。