耳を育てる
ツインペダルの16分音符の連打が拍とまったく合っていない
リズムパターンが指定したものと全然違う
まったくの初心者ではないのに
フレーズやパターンが正しく叩けていないことに
本人が気づいていない(叩けていると思い込んでいる)
という場面をレッスンでしばしば目撃します。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
それは...
耳が育っていないからです。
通常練習のプロセスは以下のようになっています。
1.叩く
↓
2.(自分の音を)聴く
↓
3.聴いて出来・不出来を判断する
↓
4.修正点があれば修正(1.に戻る)
※修正点がなければ別課題へ
ドラムの練習というと1.だけをイメージすると思いますが実際はこのように複数のプロセスが組み合わさって「練習」が成り立っています。
※聴き取りスキルの低い初期段階では先生が3.の判定をしてくれて4.で修正用の課題を出してくれます。
これらのプロセスを繰り返していく中でドラムの技術と耳の聴き取りスキルがバランスよく育っていきます。
ただ、ときどきこのバランスが悪い生徒さんがいます。
極端に1.ばかりに偏った練習をしてしまうと聴き取りスキルは上がらず、冒頭で紹介したようなドラマーになってしまいます。
そうならないためにも下記の注意点を守ってください。
【注意1】練習の際は常に聴くことも意識する
→ただ叩くだけでなく自分が出している音に集中する。
【注意2】録音(録画)する
→演奏中に自分を客観視するのは上級者でも難しい。演奏しながら自分の演奏を聴く余裕がない人は必ず録音(録画)をしてあとから客観的に自分のプレイを見返す習慣をつける。
【注意3】テンポはゆっくり
→聴き取りスキルが上がるまでは確実に音が聴き取れる遅いテンポで練習し、慣れてきたら徐々にアップしていく。
【注意4】聴き比べる
→お手本となる演奏(先生のデモ演奏など)と自分の演奏を聴き比べて違いを見つける練習をしてみる。
【注意5】質問する
→聴いても違いがわからない人はどこがどう違うのか、違いを見つける際のポイントは何かを先生に質問してみる。
耳が育って演奏の良し悪しが自分でジャッジできるようになると飛躍的に上達します。
頑張ってくださいね。