音量コントロール
ドラムの練習する時、自分の得意な音量でしか練習をしないという人は結構いるのではないでしょうか。(私がそうです(笑))
けれどいろいろな現場でドラマーは「もう少し音量を抑えて(上げて)」と要求されることが少なくありません。
音量を抑えると途端にリズムキープが怪しくなったり、音量を上げたらいきなり演奏が雑になったりするようではマズいです。
リズム練習をする時は最低でもp(弱く)、mp(やや弱く)、mf(やや強く)、f(強く)の4段階のボリュームで練習するようにしましょう。
さらに現場では「シンバル類だけ小さく」とか「スネアを抑えめに」とか「バスドラをもう少し欲しい」といった感じで個別のパーツだけ音量をコントロールすることも要求されたりします。
そういう要望を出された時にあたふたしないようにパーツごとに音量を上げ下げする練習も日頃からみっちりやっておきましょう。やっておかないと本当に苦労します(私がそうです(笑))。
また上記のように技術的に音量コントロールする方法以外に機材やセッティングで音量をコントロールしてしまう手もありますのであれこれ試しておきましょう。
■スネアやタムやシンバル類はガムテープでミュートをして音量を下げる
普段からガムテープミュートでサウンドを整えるために倍音や余韻をカットしている人は多いと思いますが、さらにミュートの量を増やして音量自体を下げます。ただやり過ぎるとダンボールを叩いているみたいな音になってしまうので要注意です。
■スティックを細めのものに替える
普段使っているスティックより1サイズ、2サイズ細身のものに替えます。極端な話、菜箸で叩けば音量はかなり下がります。叩くものが細くて軽くなればどんなにフルショットしても音量はかなり小さくなります。
■スティックから別のものに替える(ホットロッドやブラシなど)
ホットロッドの場合は乾いた軽い音、ブラシだと先端が柔らかく面で当たるのでアタック音が抑えられ優しい音になります。マレットで叩くとアタックの無い丸い音になります。
■バスドラムペダルのビーターの角度を浅くして音量が出ないようにする
これは私がよくやるやり方です。ビーターの角度を垂直に近づければ近づけるほど振れ幅は小さくなるので音量は出なくなります。
足の音量コントロールは非常に気を遣うのですが、あまりそちらに意識が行ってしまうと演奏に集中できなくなるので、だったら最初から大きい音が出ないセッティングにしてしまえばいい、と思ってやり始めました。気が楽です。
■思い切ってエレドラにしてしまう
これはこれで賢い解決方法だと思います。まず先に電子ドラムを購入しなければならないというハードルはありますが(笑)、音量コントロールはボリュームのつまみで一発です。
他にもいろいろとあるとは思いますが、セッティングで対応出来ればプレイ自体は普段通りでいいわけですから精神的には全然楽です。日頃からあれこれ試してみることをお勧めします。
とは言え上記のアイデアが却下されることはあります。その場合は技術的に対応するしかありません。頑張って練習しましょう。
■追記
ドラムの場合、弱く叩いた時と強く叩いた時では音量だけでなく音色がかなり変化します。フルパワーでリムショットをした音色のまま、音量だけを下げることは物理的に出来ません。逆にゴーストノートの音色で大音量で叩くことも出来ません。(それをやりたければエレドラを使うしかありません)
現場によってはそういったドラムの特性を知らずにドラマーが対応できない無理難題を要求してくる人もいますが、出来ないものは出来ないと割り切ることも時には必要です。