練習の必須アイテム(5)-その1
■■■音にはもっと敏感になろう■■■
さて一通りアイテムがそろってきましたが、まだ足りないものがあります。
それは...
イヤホンです。
「あっ、イヤホンならiPhone買った時に付いて来たヤツ持ってるんで、わざわざ別に買う必要ないですよね」
確かにスマホやゲーム機などにイヤホンが付属しているケースがありますが...
ダメです。
ミュージシャンを目指す人があれを使うのはNO!です。
■■■選ぶポイントは■■■
なぜダメなのか。
それは「音が悪いから」ということもあるのですが、一番ミュージシャンにとって良くないのが「遮音性が低い」からなのです。
イヤホンを選ぶ時に一番重要視して欲しいポイントはイヤホンの「遮音性」です。要するにどれだけ外界からの音をイヤホン内部に入れさせないか。(逆にイヤホン内の音を外に漏れさせないか、と言ってもいいです)
私は仕事の現場ではShure社の3万円以上するイヤホンを使用しています。(今は値下がりして15800円になっちゃったのよね(泣))
このイヤホンに決めた理由は音質もさることながらその遮音性。その遮音性の高さが購入の決め手になりました。
※ちなみに私の友人は自分の耳型を取って自分専用のイヤホンを特注で作ってもらっています。お値段もかなり行きますがね。
■■■遮音性の重要性■■■
「遮音性が高いから何なの?」と思うかも知れませんが、これはつまり「音楽を聴く時に外からの音が入って来ないので非常に小さい音で音楽を楽しめる」ということです。
よく電車の中でイヤホンからチャカチャカ音が漏れた状態で音楽を聴いている人がいますね。ああいうのを見ると私はとても残念な気持ちになります。その人はどんどん難聴への道を突き進んでいるからです。
鼓膜のごく近い場所で外に漏れるほどに大音量で、しかも連日何時間も音楽を聞く事がどれだけ耳に負担をかけるのか。全く自覚がないでしょう。その人は遠くない未来に難聴になる可能性が相当高いです。そして一度失われた聴力は二度と回復しません。
「耳栓」のコラムでも書きましたが我々ミュージシャンは耳が商売道具です。一般の人よりも耳に対するケアには気を遣わなければなりません。
仕事柄音楽を聴く時間は一般の人より長いのですから、その分出来るだけ耳に優しい聴き方をして耳を保護してあげるのです。
遮音性の高いイヤホンで音楽を聴けば外から音が入って来ませんから、かなり小さい音で音楽を聴く事が出来ます。人間の耳は面白い性質があって最初は「ちょっと小さ過ぎるかな」と感じるような音量でもしばらく聴いていると慣れてしまいます。
質の良い遮音性の高いイヤホンで小さめの音量で音楽を聴く。
これはミュージシャンには大切な習慣です。