痛みはシグナル ~腰痛と付き合う~
■私の腰痛について
私は30年来の腰痛持ちです。
これはドラムとは関係なく、高校生の時に体育の授業でハンドボールの試合をした時に痛めてしまったものです。
試合中体を捻りながらシュートをしたら腰が軽くビキッとなりましたが、ちょっと違和感を感じつつそのままプレイしていました。もう一度シュートチャンスが来たので体を捻りながらシュートしたら完全にグキッといって、歩けなくなりました。
その日から今日まで一日も腰が痛くない日はないという生活を送っています。
腰痛に襲われた当初は四つん這いでしか過ごすことが出来ず「15歳で腰痛かよ」「この後もずっとこんな生活かよ」と涙に暮れる日々でした。
地元の整骨院、大病院などありとあらゆる治療機関を訪れましたが完治はしませんでした。唯一カイロプラクティクスだけは施術後痛みが一時的に取れましたが、痛みがない時期は長続きはせず、数日もすればまた元に戻ってしまうという有様。
そんなこんなで腰痛を治すためにいろいろな努力をしたのですが、どうにもこうにも良くならないのである時点で開き直りました。
「治らないものは仕方がない」
「治らないなりに上手く付き合って行こう」
そう考えて腰痛を消すのではなく、少しでも痛みが少ない状態を作り、気長に付き合っていく生き方を選びました。
「腰は痛いのが当たり前」
「痛いのが普通の状態」
そう考えるようにしました。
今こうして文章を打っている時間も腰は痛い(重い)です。けれど30年もこういう状態ですからいい加減慣れました(笑)。幸い痛みも(腰痛を患った当初は激痛でしたが)今は鈍痛くらいですからコルセットなどをすれば普通に日常生活を送ることは出来ます。
■ドラマーと腰痛
ドラマーは座っている時間が長いので、腰痛持ちの人が多いです。私の知人のドラマーは私などよりはるかに重度の腰痛持ちで過去に何度か手術をしているくらいです。
そんな風に腰痛と戦いながらドラムに取り組んでいる人は少なくないと思いますので、ドラムを叩く時のフォームには是非気を付けていただきたいと思います。
やはりイスを低くして猫背気味に叩くと腰に負担が大きいです。(ジェフ・ポーカロのフォームなんてまさにこれ。彼は腰痛は無かったんだろうか)
私もイスが低いのは好きなのですが、イスを低くするとどうしても背中が丸まって来てしまうので、少しイスを高めにしています。もし腰が痛い、腰が重いと感じる場合はフォームやセッティングを見直してみてください。イスはやはり低いよりは高い方が腰への負担は少ないように感じます。
自分が叩いている姿を録画して無理な姿勢を取っていないかチェックしてみて欲しいのですが、その時に意外に見落としがちなのが左右のバランス。
背すじは伸びているけれど、左(右)に傾いていたりすると、これまた腰を痛めたり、膝を痛めたりします。
デイヴ・ウェックルはレギュラーグリップで叩くプレイヤーですが以前は左肩が下がった状態でプレイしていました。しかし今はスネアドラムの左側を少し上げてセッティングして体自体はまっすぐな状態で叩くようにフォームやセッティングを改善しました。
彼は一時期膝を痛めたと聞いたことがあります(噂かも知れません)。もしかしてそういったことがセッティングの変更と関係があるかも知れませんね。
どんな楽器であれ、いかに正しいフォームで演奏しても楽器の特性上、体に何らかの負担はかかります。負担をゼロにすることは出来ません。ですから少しでも負担を少ないフォーム、セッティングで演奏すること。負担がかかったらマッサージをするなど定期的に体のメンテをしてあげることが大切です。
負担を少なくして一日でも長く叩き続ける体でいましょうね^^
■追記
ある時マッサージに行ったら先生が私の背中を触って「右の背中の方が少し前に出ている」と言いました。
すぐに「ハイハットを叩くからだ」と気づきました。ハイハットを叩くためには右手は常に左前方に伸びていなければなりませんからね。
こういうのは職業病ですね。