良いドラマーになるためのブログ

【プロドラマー・ドラム講師たいこもちのブログ ドラムネタは意外と少ないかも】

譜面の師匠

私が自分で譜面を書く際にお手本にした譜面が二つあります。


■お手本1
譜面全体の構成を組み立てる時のお手本にしているのはTHE LIBERATIONのギタリストであり、アレンジャーのS君が書いた譜面。

彼の譜面は非常に見やすくてパッと見るだけで曲全体をすぐに把握出来るようになっています。欄外のコメントは必要最小限でありながら常に的確。ミュージシャンが演奏しやすいようにものすごく配慮が行き届いた譜面です。

自分が譜面を書いて他人に渡す時は彼の譜面のフォーマットを出来るだけ真似するようにしています。


■お手本2
ドラム譜を書く際にお手本にしているのは「グランプリの鷹」の譜面。

これは以前水木一郎さんのバックでこの曲を叩く時に渡された譜面なのですが、ドラマーにとって完璧と言えるほどの譜面です。

この曲がレコーディングされた当時(1977年頃)はプロの写譜屋さんが各パートごとにパート譜を書くことが当たり前の時代でした。そのプロの写譜屋さんがドラマーに的確に情報が伝わるように書いた譜面ですから、そりゃもう本当に読みやすいです。情報が多過ぎず少なすぎず、音符の大きさ、文字の太さなど全てにおいてパーフェクト。

この譜面に出会って「どこまで細かく書くか」「どこを省略するか」という自分の中のドラム譜の基準が出来ました。


そんなこんなでアニソン関連で600曲以上自分用にドラム譜面を書きましたが、ごく初期の頃の譜面を除きほとんど全ての譜面は上記の二つの譜面をお手本にして書いています。

自分の中に基準が出来ると譜面を書くスピードが格段に上がりますよ。それまでは基準が出来るまでは試行錯誤で大変だと思いますが書かなければスキルはアップしません。頑張りましょう。


■追記
taikomochi流 ドラム譜の書き方のオマケです。

私は曲の中でセクションが変わる時(Aメロが終わってBメロに変わる時など)は必ず各段の一番左の小節から新しいセクションが始まるようにしています。

私の使う五線紙は基本的に1段につき4小節ですが、例えばAメロが7小節という構成だった場合五線紙の1段目と2段目の3小節目までを使ってAメロを表記。

そして8小節目(2段目の4小節目)はペンで×を書いたりして「この小節は使わない」ことが一目で分かるようにしておきます。

そして3段目の1小節目をBメロのアタマにします。

こうすることによりセクションのアタマが常に左端にくるので譜面を見失う確率がかなり減るわけです。

これもS君の譜面の真似です。

みなさんも少しでも譜面が読みやすくなるようにいろいろと工夫してみてください。