DFS導入
なんかタイトルだけ見るとカッコよさげですね。
DFS...
何の略がご存知でしょうか。
ドラマーは意外と知ってたりします。
DFSとは...
『ディスクふにゃふにゃシステム』の略です!!
フルネームこそ脱力感を覚えてしまうこのシステムですが、これはドラマーの自宅練習において大きな福音となる画期的なシステムなのです。
基本原理はいたってシンプル。
ドラムセットを乗せる台の下に健康器具であるバランスディスクをクッションとして使用しそのふにゃふにゃパワーで自宅練習の最大の悩みであるプレイ中の床への振動を吸収してしまおうという仕組み。しかも比較的安価に制作可能なためドラマーにもドラマーのお財布にも優しい夢のシステムなのです。
ちなみに...
これまでは我が家ではコンクリート板、ゴムシート、コンパネ、絨毯というミルフィーユ状態のドラム台で練習していました。ま、これでも何も対策をしないよりはかなりマシですが深夜練習だとやっぱり気が引けるレベルの振動が出てしまっていました。(隣は押し入れを挟んで寝室だし)
けれどこのたび素晴らしい電子ドラムのセットを知人から安く譲っていただいたこともあり、自宅練習環境をもっとまともなものにしようと思い立ったわけです。
今回はセットと一緒にローランドのドラムマット(TDM-20)が付属してきたので、そのサイズ(160cm×150cm)に合わせて制作しました。
■材料及びコスト(価格はざっくりです)
・コンパネ
1750円×4=7000円(カット代込み)
ごく普通のコンパネです。
シマホで購入。
・バランスディスク
1000円×9=9000円
ニトリの「リラックス バランスクッション(GM-17A)」
近所のニトリで買い占めましたwww
これコスパ最強だと思います。
・遮音シート
3000円×1=3000円(一巻10m)
ビバホームで購入。
今回は6m50cmほど使用。
一巻19kgあるので運ぶのは結構しんどい。
・コンクリート板(大)(60cm×30cm×6cm)
1000円×8=8000円
シマホで購入。
死ぬほど重いです。
2〜3枚ずつ買い足しました。
・コンクリート板(小)(30cm×30cm×6cm)
500円×1=500円
シマホで購入。
・傷防止用ゴム
1000円×2=2000円
揺れてコンパネが壁を傷つけないよう購入。
ある程度壁から離せばなくても大丈夫です。
これは買う必要無かったな。
合計 29500円
※もう少し安く済ませることができたと思います。
■製作方法
防音、防振の知識はないので雰囲気です。
1.コンクリート板を敷き詰める
通常DFSは一番下にお風呂マットを敷いたりするようですが、コンクリート板があれば必要ないだろうと判断しうちのシステムからはカットしました。ちなみにコンクリート板の下はフローリングにタイルカーペットを敷いた状態です。
2.バランスディスクを配置する
バランスディスクをコンクリート板の上に置くか下に置くかで悩みましたが、事前実験でこの重ね方が一番防振に効果があるようだったのでこの並びにしました。バランスディスクをセットするのはこの後に敷くコンパネの端ギリギリが良いです。台の上り降りの際、人間って結構端っこを踏むんですけど、そこの下に何もないとコンパネがグニャリとしなるのでビビります。またセッティングの際もその部分だけスタンドが不安定で揺れるおそれがあります。
3.コンパネAを敷く(タテ)
コンパネが揺れることを想定して壁からは1.5cmほど離して置いてあります。コンパネはお店で160cm×75cmにカットしてもらいました。
4.遮音シートを敷く1
コンパネとコンパネの間は何かを敷いて隙間を埋めたかったので遮音シートを敷きました。効果は未知数ですがなんとなく効き目がありそうなので^^
5.コンパネBを敷く(ヨコ)
コンパネはAとBでクロスして重ねると安定感が増します。このように板を置いている方を参考にしました。この状態で上を歩くと結構安定感があります。こちらのコンパネは以前買ったものなのでお店ではカットしてもらえません。そこでスーパーギタリストニール佐々木(工具はなんでも揃ってるwww)を朝8時に呼び出してカットしてもらいました^^(朝早くからありがとう>ニール)
6.遮音シートを敷く2
遮音シートが余りすぎてしまうのでもったいないと思い、敷きました(笑)。
7.ゴムシートを敷く
以前使っていたものです。結構高かったので捨てるのも忍びなく敷いてしまいました(効果は未知数(笑))。
8.ドラムマットを敷く
今回はドラムセットの購入の際にこのマットも付属していたのでDFSの予算には含めていません。マットがない場合はホームセンターなどでこのくらいのサイズのカーペット的なものを購入すれば十分だと思います。
9.完成!!(電子ドラムをセッティング)
■効果を確認
演奏する部屋の真下(浴室)の天井に向けてiPhoneで録音。
録音レベルが低いので0:13以降音量を上げてお聞きください。
0:13 フローリングに絨毯
0:21 DFS
※上記2つはRoland KT-10を渾身の力で踏んだもの
0:28 DFS上にセットした電子ドラム(Roland TD-30)で激しくツインペダルフレーズを演奏したもの
■一番気になっていたこと
実は事前に簡易実験をしてある程度の防振、音量低減効果は確認出来ていましたので、そちらはあまり心配していなかったのです。それよりも一番心配したのはドラム台の揺れ具合。
叩いていて床がグワングワン揺れたり波打ったりしたら作業が全て水の泡になるので実際に乗って安定性を確認するまではドキドキしました。結果的にはほぼ全く気にならないレベルの揺れでしたのでホッとしました。(揺れるけれど演奏に支障をきたすほどではない)
■バランスディスクの空気圧について
実はバランスディスクには空気をパンパンには入れていません。パンパンに入れると弾む力が強すぎてドラム台が安定しないのではないかと思ったためです。かといってふにゃふにゃ過ぎると耐久性や横揺れが心配。
結局買ってきた時のまんまの状態(少しだけ空気が入っている状態)でセットしました。ギャンブルでしたが結果としては満足の行く揺れの少なさでした。パンパンに空気を入れたバージョンも試してみたいけれどそれはどなたかが人柱になってくださいwww
■コンパネの設置位置について
このドラム台は壁からはほんの少しだけ離して設置してあります。壁に振動が伝わらないようにするためと揺れてコンパネが壁に傷を付けるのを防ぐためです。コンパネが万一大きく揺れて壁に傷を付けることのないように一応傷防止用のゴム(コーナープロテクター)を付けましたが揺れが思っていたより小さかったのでこのゴムは必要なかったです。
■最後に
たかだか2万円台の工夫でこれだけ効果があるのだからDFSはやはり素晴らしいと思います。ただし音量が下がるだけで「ゼロになる」わけではありません。
我が家の場合、演奏する部屋の真下が浴室のため
- 演奏していてもそもそも浴室に人がいない
- シャワーなどを使っていて音が気にならない
- 家族なので多少の音なら気にしない
という恵まれた状況があるからこそ許されるわけで、見ず知らずの人が上でドンドンやっていたらいくらDFSで音量を下げたとしても階下の人はあまり気分は良くないでしょう。DFSを導入したからと言って油断しないでくださいね。
■追記
今回のDFS、製作日数はたかだか2〜3日。たったこれだけの作業で汗だくになってヘトヘトに疲れた。この何十倍もキツイ作業を地道に続けスタジオごと作り上げてしまった(現在9割がた完成)ニール佐々木氏を心から尊敬します。